東北大学・プラスチックスマート戦略のための超域学際研究拠点
TU-TRIPS(Tohoku University Transdisciplinary Research Initiative for Plastic Smart)

拠点の目的

プラスチック廃棄物問題は、廃棄物処理インフラの不十分な国地域における陸域での廃棄物問題を深刻化させ、海洋に流出したプラスチックごみは生態系にまで影響をもたらすこともあり、世界中で深刻な問題として議論され、早急な解決が求められている。この大きく困難な課題に対し、プラスチック製品の使い方の見直しとともに、3R(リデュース、リュース、リサイクル)を促進させることで、 環境保全と資源循環を両立させる取り組みが戦略的に提唱されている。我が国では1970年の大阪万博や73年から始まる石油ショックの際に、プラスチック焼却時など、いわゆる二次的な扱いでの有害性の観点から大きな社会問題になり、処理やリサイクルヘの重要性が指摘された。しかし現在の世界的なプラスチック問題は、このときに日本国内で起こった問題とは根本的に質が異なり、二次的な取り扱いを超え、プラスチックあるいは製品そのものの在り様にまで議論が及んでいる。  2019 年5 月に示された我が国のプラスチック資源戦略は、従来からのリデュース、リユース、リサイクルの3R に加えて、再生利用とバイオマスプラスチックの導入によるRenewable が付加された「3R+Renewable」が基本原則となっている。  世界的なプラスチック問題の解決には、ひとつの方策で解決することは決してない。技術的な課題解決のみならず、法制度設計、社会システム構築、経済的なインセンティブの付与など様々な取り組みを上手に取り入れ、それらの取り組みを有機的に結びつける視点が必要であろう。 社会が抱えるプラスチック問題について、東北大学の知を集約した超域学際融合研究拠点(TU-TRIPS)を形成し、東北大学発のプラスチックスマート研究の融合知を生み出すことを目的とする。

拠点の目標

社会が抱えるプラスチック問題について「使用(Smart U)」「代替(Smart S)」「適正回収・循環(Smart R)」「知の還元(Smart A)」の4項目に分類し、東北大学の知を集約した超域学際融合研究拠点(Tohoku University – Transdisciplinary Research Initiative for Plastic Smart: TU-TRIPS)を形成し、東北大学発のプラスチックスマート研究の融合知を生み出し、地域(Local)・島しょ(SIDS)・国際(Global)におけるプラスチック問題解決に貢献する。

4つのプラスチックスマート

本学10番目の学際研究重点拠点として設置されました。(2019年10月1日~2024年9月30日)